解説
2022年01月05日作成
「やまとことばワードパレット」十三番目。
「しののめ」。Weblio古語辞書様曰く、
しののめ 【東雲】
明け方。あけぼの。夜明けのほのかに明るくなるころ。「しののめ」は「篠(しの)の目」で、昔、住居の明かり取りに用いた篠竹の編み物の編み目をさし、そこから「夜明けの薄明かり」の意を生じ、さらに夜明け方の意に変化したという。
とのことでした。
ワードは【薄明かりの中・恥じらう・漂う】。しののめは朝方を意味する言葉であることと「薄明かり」というワードから、朝日が昇る頃の白んだ空と霧がうっすらと出ている山を想像しました。恥じらう、の使い方がとても難しかったです。女性的かつ古風な表現なので…でも前作で古風なお話書いちゃったしな…と悩みに悩んでこうなりました。
ちなみにweblio辞書様曰く、「東雲(とううん)」は特に東の空の雲のことで、特に明け方の雲を指し、これが「篠の目(しののめ)」の当て字となった説があるそう。そして「初東雲」は元旦の季語だそうです。これの初稿を書き上げたの年末だったのでちょっとタイムリーでしたね(掲載は年明けちゃったけども)。
信じていたいことと存在の有無の話。信仰に近い感覚かなと思います。しののめ君がただの蛇なのか龍神様(自覚なし)なのかは定かではありません。平太にとっての大切な存在、それだけは確かでしょう。